減感作療法

花粉症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などを総称してアレルギー性疾患と呼びます。
通常これらの病気の治療にあたっては薬物治療(抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、ステロイドホルモン剤)が行われます。然しながら、こういった治療で完治を期待することは難しく、上手に病気と付き合っていく姿勢が大事になります。日常生活においては、アレルギーの原因物質(アレルゲン)からの回避が重要で、しっかりと掃除を行うこと、空調の整備、マスクやゴーグルの着用が望まれます。
現在,これらアレルギー疾患の原因を断つ可能性のある治療は、「減感作療法」のみです。

この治療は、花粉症に対しては60〜80%の有効率が報告されています。対症療法の薬剤を飲まなくても症状が出ない人の割合は、花粉の飛散量が多い年で30%、少ない年で50%程度、というのが一般的な成績です。経口抗アレルギー薬の有効率に比べ、劣るものではありません。
実際には、治療用の非常に薄い濃度のアレルゲンエキスをごく少量(0.02mL)から注射し始め、慎重に投与量を0.5mLまで増やしていきます。1回に投与するアレルゲンエキス量が0.5mLに達したら、その濃度を10倍にし、同様に投与量を徐々に増やしていきます。おおよそ30-40回の通院で維持量に達します。

当初の治療は週2回目標で計画を立てますが、週1回や月1回になっても問題ありません。ただ、維持濃度に達するのに時間がかかるだけです。最終目標の維持濃度・投与量に達したら注射の間隔次第に間隔をあけていって、月に1回になったところで2年間続けます。
ヒスタグロビンなどを用いた非特異的減感作療法もありますが、こちらの薬剤は血液を原料として精製されているため感染症などの問題があり、当クリニックではお勧めしておりません。

費用は、(3割負担の方で)初診時に1080円、再診時に440円かかります。